アトピー性皮膚炎は何が原因で、どんな症状が出るのでしょうか。アトピー性皮膚炎の原因や症状に加え、治療方法やステロイド外用薬の使い方についても簡単にご紹介しています。また、いつまで塗ったら良いのか不安に思っているママも多いかと思いますのでので、ぜひご覧ください。
アトピー性皮膚炎?しょっちゅう掻いてて肌がカサカサ
子どもの皮膚がカサカサしていて赤い、しょっちゅう手で掻いていているけど痒いのかな?と心配になったことはありませんか。
もしかしてアトピー性皮膚炎になっているのかもしれない、けど病院を受診しようかどうか迷っている方も多いのではと思います。アトピー性皮膚炎とは一体どのような病気なのでしょうか。
アトピー性皮膚炎の原因とは?
アトピー性皮膚炎になる原因は、今のところまだ「これ!」といった原因がはっきりしていないのだそうです。主に体質的なものと、環境的なものが要因だと言われています。
体質は家族が乾燥肌だったりアトピーを持っていたりと、遺伝的な要因が多いようです。環境は、食べ物やほこり・ダニなどにアレルギー反応を起こします。
この2つの色々な事が引き金になって、アトピー性皮膚炎が引き起こされます。
アトピー性皮膚炎の症状とは?
赤ちゃんがアトピー性皮膚炎になると、主におでこやほっぺに、ひざの裏や手首などやわらかいところ、関節の近くに皮膚炎の症状が出てくることが多いです。
皮膚が乾燥した状態になってカサカサになります。そして赤く腫れたりぶつぶつができたりし、とても痒くなるので放っておくと赤ちゃんが掻きむしってしまいます。
するとかさぶたができるのですが、痒いのでまた掻いてしまうとかさぶたが剥がれ、それを繰り返すと皮膚が厚くなって黒ずんでしまう場合もあります。
アトピー性皮膚炎と診断するには?
アトピー性皮膚炎かな?と思っても自己判断しないで、小児科か皮膚科を受診しましょう。アレルギーが診れる先生がいる病院でも良いです。
アトピー性皮膚炎は、血液検査とスクラッチテスト、パッチテストなどで診断されます。
アトピー性皮膚炎の治療方法は?
アトピー性皮膚炎は、スキンケア、アレルギー要因への対策、薬による治療の3つを同時に進めていきます。
スキンケア
アトピー性皮膚炎になると、皮膚を守る機能が弱くなって炎症を起こしやすい状態になっています。そこで皮膚の汚れをしっかり落とし、潤いをプラスして保護してあげるスキンケアが大切になります。
赤ちゃんは汗をかきやすいので1日にお風呂かシャワーを朝晩の2回、暑い時期などは汗をかいたら皮膚を綺麗にしてあげましょう。そのあとすぐに保湿薬を塗って皮膚を保護してあげることがポイントです。
アレルギー要因への対策
アトピー性皮膚炎を起こしている要因を遠ざけるために、何が原因になっているかを突き止めます。赤ちゃんの頃は食べ物に、大きくなるとほこりやダニなどが悪化する要因になっているようです。特に食べ物については自己判断せず、医師と相談しながら進めていきましょう。
対アレルギー皮膚炎のために~生活習慣の改善
肌のバリア機能が低下していると様々な病気にかかりやすくなります。
まずは免疫機能を高めるために生活の質を上げていくことが重要です。
肌に直接触れる衣服やタオルは柔らかい素材に変えたり、石鹸やシャンプーは自然由来のものに変えるだけでも肌への負担を減らす事ができます。
食事制限により症状が改善する場合もあります。
もし何か特定の食物がアレルゲンであるとわかっているのであれば、それを避けると症状が軽くなる可能性があります。
薬による治療
内服薬 かゆみを抑える抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬が処方される場合があります。
外用薬 皮膚に炎症が起きている場所に塗る塗り薬です。
上記の「スキンケア」で書いた保湿薬の他、症状によってステロイドの外用薬を使いながら非ステロイド消炎薬も処方されることがあります。
つらいかゆみを我慢せずに赤ちゃんが毎日を送ることができるよう、むやみに怖がらずに上手にステロイド薬を利用してくださいね。
アレルギー皮膚炎は薬で症状を抑えることができる
アトピー性皮膚炎の発症には体質が関わっているため、完治するのは難しいというのが主流の考え方のようです。
原因となっているアレルゲンも人により様々なので、一概にこの治療法が最適!と言えないのがアトピー性皮膚炎の難しい部分です。
海水により殺菌すると良いと言う人もいれば患部にしみて悪化するので逆効果だと言う人もいます。
この辺りは病院で相談しながら色々と試してみると良いでしょう。
自分に合った治療法をうまく見つける事ができれば、ほとんど目立たないほどに症状を抑える事も可能です。
薬で症状を抑える
アトピー性皮膚炎に対して処方される薬は、アレルギー症状自体を出にくくするタイプのものと、出てしまった症状を緩和させるタイプのものがあります。
前者には「免疫抑制剤」、後者には「抗アレルギー薬」「保湿剤」などがあります。
「免疫抑制剤」は、体の免疫反応を抑える事でアレルゲンに対して過剰反応するのを抑えてしまいます。
「抗アレルギー薬」は皮膚に出てしまったかゆみや炎症などの症状を緩和します。
「保湿剤」は乾燥した肌を保湿してやわらかくします。
また、アトピー性皮膚炎に対して処方される有名な薬に「ステロイド薬」があります。
「ステロイド薬」は私たちの体の中にもある副腎皮質ホルモンの働きを利用して作られた薬で、抗アレルギー作用と免疫抑制作用を兼ね備えた働きをします。
「ステロイド薬」は効果の強さが強い物から弱い物まで種類が豊富で、症状の度合い・部位・年齢などによって使い分けます。

「ステロイド」と聞くだけで拒否反応を示す人は多いと思います。
実際まるちゃんもそうでした。
ですが、ステロイドは治療に必要なものでもあることをお医者様から説明してもらうことも大切です。不安なら必ず先生に聞くようにして、ママの不安も取り除きましょうね!
処方された薬の塗布方法は?いつまで塗るの?
ステロイド外用薬を処方された場合、医師か看護師さんから塗る量や方法を聞きましょう。
薬を塗るときは手を良く洗って水分を拭き、指導された量をのせるようにしながら指の腹でのばしていきます。この時、強くこすると刺激になってしまうので気をつけましょう。
塗布する期間も医師に確認してください。もし塗布を始めてから1週間を過ぎても症状が良くならない時は、必ず病院で相談してくださいね。くれぐれも自己判断で止めてしまうことの無いようにお願いします。
また、アトピー性皮膚炎になる子どもはどうしても皮膚が敏感ですので、ひどい症状がおさまってもヒルドイド軟膏を長期にわたって塗るするということが多いです。長い場合は、定期的に病院を受診しながら、塗布のタイミングや診察のタイミングを毎回確認するようにしてくださいね。

我が家は双子ちゃんともに、乾燥しかさかさになることが多かったので、最初は毎日朝晩の塗布で、「大変~(>_<)」となっていましたが、定期的に受診していました。途中からお薬を塗るのはお風呂上りだけになり、受診も月イチから2ヶ月に1回、今は気になる時だけの受診となっています。
心配なことは必ずお医者様に確認しましょう!
なお保湿薬とステロイド外用薬の両方を塗りたい場合は、先に保湿薬、次にステロイド外用薬を塗ればOKです。
アトピー性皮膚炎は自己判断せず必ず医師と二人三脚で
アトピー性皮膚炎はママが自己判断せず、医師と二人三脚で治療していくことが大切です。
スキンケアと薬を上手に利用しながら、赤ちゃんの笑顔を守ってあげましょう。
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